投資を始める前に考えてみて欲しい5つのこと

「投資を始めたい」と思ったら、まず一番最初にすべきことは、投資商品の特性を知ることでも投資必勝法を勉強することでもなく、自分自身の現状把握をすること。そうすることで、金融機関でひどいおススメ商品を契約させられてしまうこともなく、おのずと自分の特性とニーズにあった商品が見えてくる。

私が日本の友人やこれから投資を始めたいと考えている方からよく聞かれるのが、「どんな投資商品を選んだらよいか分からない」という疑問です。世の中には様々な投資の方法や商品があって、その中から自分に合ったものを絞り込むのは難しい、というのです。商品の特性を知ることや、投資必勝法を勉強することもとても大切なことですが、投資を始める前に一番最初にすべきことは、自分自身の現状把握です。そうすることで、おのずと自分の特性とニーズにあった商品がぼんやりと見えてきます。それ以外にもいくつかありますので、全部で5つ、確認してみてください。

危なっかしい投資初心者が気をつけるべきこと

そんなのもう知っているよ、という方も多いかもしれません。でも、先日、あるテレビ番組をみて、ふと心配になった出来事がありました。銀行のカウンターにある男性がいました。65歳目前の彼。退職後は今のような生活が永遠に継続できるか不安。あと少しで退職金が入るし、その退職金を元手に投資でも始めて、日々の生活に潤いを!と、さまざまな金融機関を訪れ、相談して回っているのだとか。彼は「私は今まで投資になんか興味がなくて。恥ずかしながら投資のことは何も知らないのです。私に良い商品を教えてください。」とお願いします。それを聞いた行員の女性は、事細かに質問をしながら、彼と一緒に丁寧に商品選びをしていました。彼女が良い人で親身になって相談に乗ってくれてよかった。めでたし、めでたし。 ・・って、話ではないのです。私にはとても危なっかしい行為に思えて仕方ありません。係りの方が良い人だったから事なきをえたものの、相手がもしも、ノルマを達成させたいと獲物を狙っている人物だったらどうだったでしょう。ひどいオススメ商品を契約させられてしまったかもしれません。香港では、大なり小なりそういった事例があります。オススメを聞くには、自分もそれなりの知識がなければ、善し悪しの判断ができないので危険です。必要のない商品を購入してしまって、あとで後悔。大きなペナルティを払って、解約することにもなりかねません。ご相談の際には、私は(かくかくしかじかで、これこれこうだから)こんなような商品は扱っていますか?と、聞ければパーフェクト!恥ずかしくて聞けない、なんて方もせめて、自分に必要なモノとそうでないモノがはっきりわかっている状態で臨んでください。

投資を始める前に考えるべき5つのこと

何よりもまず、以下の5項目を考えることから始めるとよいでしょう。

1)自身の現状把握

家庭:家族構成やサポートの有無。ファミリーイベント。
仕事:あと何年働けるのか。早期退職や生涯現役など。
資産・貯蓄・負債:資産・貯蓄・負債のバランス。

これから必要な出費額を算出したり、そのタイミングを予想することができます。また、今は投資を始めるべき時なのか否かの判断がつきます。

2)投資目的を考える

お金を増やして自分のために使う。残したい人がいる。相続税の支払いに充てる。など

目的によって商品を選別することも可能です。まずは大まかな目的をイメージしてみましょう。

3)ゴールを思い描く

子供の学費や結婚資金。住宅購入の頭金。老後の生活費に充当。世界一周旅行をする。など。

ゴールは何年後になるだろう?ここでより具体的に想像してみます。何年後にいくら必要か。無理のない数字を思い描いてみましょう。

4)投資金額を考える、一括か積立か

【一括の場合】そのお金が少なくとも5年間は手元になくても問題なし。
現在の生活を維持でき、不測の事態にも対応できる。

【積立の場合】上の条件で用意できるまとまったお金が手元にない。
今は使わないまとまったお金はあるが、一度に投資に使うには抵抗がある。
月々の 家計所得‐生活費+必要経費

自身の心地よい範囲での投資金額と支払い方法を思い描き、算出してみます。我々、香港のファイナンシャルアドバイザーの場合は、お客様の資産状況や生活費など、聞き取りをおこない、お客様に無理のない投資額を算出することが義務づけられています。故に、たとえご希望であっても無理があると判断した投資金額はお断りすることもあります。まずはこれくらいならといったレンジを提示できるように準備しておいたらよいかと思います。

5)リスク許容度

どれくらいの損失までなら許容できるだろう?元本保証でないとムリなのか

契約の際にはアンケートへの回答をもとに詳しく分析され、算出されますので、大まかに自分の好き嫌いを想像しておくことが大切です。

5つの項目のイメージができたら

この5つの項目をイメージし、確認し、計算をしていくと、おのずと①いつまでに②誰のために③何のためにお金が必要で、④どのくらいのお金を投資すること可能で、⑤どのような商品を好むのか、ということがぼんやりとみえてきます。この情報を持って、相談にいけばよいのです。自分のニーズをしっかりわかっているなら、第一段階はすでにクリアしたようなものです。

このまま、これはといった金融機関に飛び込んでみるのもいいでしょう。より慎重にいきたいのであれば、商品の情報収集をおこない、取扱い金融機関やアドバイザリーファームに目星をつけて、コンタクトをとってみましょう。すでに自身のニーズを把握されているのですから、難しく感じることもないでしょう。5つの項目のチェック、投資の相談に行く前に、まずは試してみてください。

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