香港の銀行口座開設がより簡単に

香港の金融庁が規制を廃止し、銀行口座の開設時に住所証明が不要に。それでも口座開設時の審査は厳しくなっており、英語での受け答えは必須。

住所証明なしで口座開設が可能に

先日、香港の金融庁にあたるMonetary Authorityが、銀行口座の開設時に住所証明を取得することを義務付けていた規制を廃止することを決定したというニュースが報道されました。リンクはこちら。英語紙のThe Standardのオンライン記事によると、個人であっても法人であっても、銀行は新規口座開設を受ける際、住所を証明できる書類を取得しないで住所の情報のみを得られるようになるとのことです。銀行は、必要があれば住所証明の提出を求めてもよいですが、その際には証明が必要な理由を明確に顧客に伝えなくてはなりません。この決定は、the Securities and Future Commission(証券先物委員会)、 the Insurance Authority(保険局)、 The Customs and Excise Department(関税局)など、他の省庁とも話し合いの上で決定されたそうです。アンチマネーロンダリングについては引き続き厳しく対応していくとのことで、現在その件で8つの銀行を調査中だとのことです。

手続きの簡素化は、各銀行が対応できるようになり次第開始されるとMonetary Authorityは発表しており、The Standard紙によると来年前半になる見込みとのことです。実際、この決定はすぐに業界に波及し、当社と取引のある保険会社では、既に契約の際に住所証明を不要としているところが多いです。

今までは、香港で銀行口座を作る際には、マネーロンダリングやテロへの資金流入を防ぐため、香港住民でも外国人でも住所証明が必要でした。住所を証明する書類としては、免許証や賃貸契約書、光熱費の請求書、税務署からの手紙などの写しが求められました。

日本人にも朗報

今回規制が緩和された理由は発表されていませんが、香港としては国際金融都市としての競争力を高めるために、消費者や投資家の利便性を高め、取引を活発化させる狙いがあるとみられます。

以前は、日本から香港まで飛んでHSBCの銀行口座を開設するツアー旅行なんていうものもよく組まれていましたが、最近では特にHSBCでは口座開設の審査が厳しくなっており、きちんと英語で受け答えができないと断られるケースもよくありました。

今回の決定で、外国人に対する口座開設のハードルが低くなるかもしれません。海外で資産運用をしたい日本人にとっては朗報と言えそうです。

*2019年9月時点では、住所証明が必要になるケースが主のようですので、こちらのマニュアルなどを参考にしつつ、最新の情報収集に努めてください。

QRコード https://amgwealth-jp.com/?p=628

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