早期退職を積極的に選ぶためにできる3つのこと

最近よく聞く早期退職制度はリストラのためだけのものなのか。上場企業で増える希望・早期退職者募集は、業績悪化とは限らず、AI導入などの時代の流れもある。対象者だからこそ制度を積極的に利用してセカンドライフに突入するためにできること。

最近、早期退職制度を前面に打ち出す企業が最近増えてきているという報道をよく目にするようになったので、その背景や考え方を簡単に整理してみたいと思います。

上場企業での希望・早期退職者の募集は増加中

まずは東京商工リサーチの調査内容です。一般には「上場企業は一生安泰」というイメージがあるかもしれませんが、実は2019年1~9月に希望・早期退職者を募集した上場企業は27社、人数で言えば1万人を超える規模となりました。10~12月のものがこの数字にさらに加わる可能性もあります。

2019年上場企業「希望・早期退職」実施状況 − 東京商工リサーチ

不況期のリストラのために、こういった早期退職制度が盛り上がるのはいつものことなのですが、今回は業績好調な企業も”先行して”行なっていることが一つの特徴だと言われています。例えば最近だと、キリンビールのニュースがありましたね。

キリンが早期退職を実施、過去最高益なのにリストラ着手の裏事情 − ダイヤモンドオンライン

別に決算が悪かったわけでもないのになぜだろう、と疑問に思うかもしれませんが、もともと日本は年功序列型の企業が多く、(年金問題もある中で)政府は70歳までの雇用維持を企業の努力目標としていますから、人材の新陳代謝が図りづらくなっていることが一つの原因でしょうか。時代とともにイノベーションやテクノロジーを取り込む必要があるなかで、人件費の削減、若手の活躍を促進するという側面もあるのでしょう。「リストラ」という言葉にはどうしても悪いイメージがありますが、人工知能(AI)の普及などが進むなかで、企業として存続していくためのポジティブな舵取りとは言えそうです。

希望・早期退職制度を社員として考えてみる

次に雇われる側のことを考えてみましょう。一定の年齢になると、経験や知識、あるいは人脈をベースに仕事をしているようになっていて、守るべき家族も増えているかもしれません。同じ会社に長く勤め上げた方も、そうでない方も、20代や30代で転職を考えるのと心持ちは全然違っていて当然です。「今のタイミングで辞めるという選択肢を考えたことはなかった」というケースがほとんどではないでしょうか。あるいは「自分はまだその制度を使う必要はない」と頑なに思っていることもあるかもしれません。そんなあなたでもこの記事を読んでいるということは、そもそも早期退職をどのように考えるべきか、何か手掛かりが得たいということではないでしょうか。ここでは、”肩を叩かれた”からではなく、積極的に早期退職を選ぶためにできることを3つほど挙げてみたいと思います。

積極的に早期退職を選ぶためにできる3つのこと

1 早期退職するときの条件を確認する

まずできることは、早期退職をするかしないかという意思決定は置いておいて、なぜ今早期退職という制度ができていて、それを利用できる立場にあるのかないのか、そしてそれによって得られるものは何かを確認することでしょう。もちろん仕事が手一杯でそんなこと考えていられない、というケースもあるかもしれませんが、年休は何日取れるのだろうか、育休は取れるのだろうか、残業代はつくのだろうかと考えるのと同じレベルで、わざわざ作られている早期退職制度に対する理解を深めるべきです。会社によっては体裁の良いリストラ理由を求めているのかもしれませんし、あるいは新しい風をしっかり呼び込む一環となることを期待しているのかもしれません。自己都合退職というのは通常は不利な条件提示になっていたりしますし、かといって適正な退職条件になる定年退職を待つほど、実は退屈な時間はなかったりします。せっかく与えられた選択肢なのですからまずは考えてみることが重要です。

条件というのは、結局のところ、割増退職金があるか、というものすごく現実的な話に落とし込まれます。あなたが会社を家族のように感じていたとしても、去るときは仲間からの「ありがとう」という言葉だけでなく、「退職金という金銭」がやはり会社が示す感謝だからです。ひょっとしたら退職時に表彰状をもらうこともあるかもしれませんが、それがあなたの次の人生を金銭面で支えてくれるわけではありません。

2 早期退職をしないからこそ達成できることを思い浮かべる

今の会社で満足している、あるいは非常に重要な仕事を任されていると思うのであれば、もちろんそれをやりきることがあなたの生きがいになっていることでしょう。仕事を続けているからこそ得られる充実感はどこにあるかを考えてみることは大事です。

早期退職が、仕事が退屈だとか、職場の人間関係が悪いだとか、といったネガティブな理由によるものであるケースもあります。もしあなたが早期退職の対象になっているのであれば、気づいたら65歳になる=年を取ることを目標に働いていないかを考え、出来るだけ早くそういう思考をやめることは大事かもしれません。ネガティブな理由があるのに、それでも辞められないとしたら、多くの場合は金銭的な備えができていないことによります。手遅れだとは思わずに貯蓄や投資をして、会社に依存しない自分に出来るだけ早くなることが肝心です。

3 早期退職した後にやりたいことを考える

実はこれが一番難しいことではあります。もちろん、退職をする場合であっても、シンプルに次の会社で頑張ろう、という人もいるかもしれませんが、早期退職の対象になるくらいの年齢の人であれば、どうせなら引退後を、「第二の人生=セカンドライフ」と考え、全く違うことをしてみたい、あるいはもうゆっくりと過ごしたいと考える人がいるのではないでしょうか。

これまで働き続けたあなたはきっと、毎月の資金繰りにあくせくしてきたはずです。退職金という突然大きな収入があったなら、何に使おうか、という悩みが恐らく生まれます。宝くじと同じで、まとまった金額をもらった人ほど困るというものです。色々散財したい気持ちになるかもしれませんが、グッと堪えどきです。例えば、もしあなたが独立を考えているのだとしたら、まずはそのお金には手を付けず、自分のやりたいことを決めるということをお勧めしたいです。開業資金は見積もりよりも多くなるのが常ですから、何かに使ってしまってからでは叶う夢も叶いません。

そうでない人はすぐに大きなお金を使う必要のない人でしょう。会社が提供してくれる年金制度に資金を預けてしまうというのもありかもしれませんが、せっかくなら色んな選択肢を検討してみるのも大事だと思います。早期退職を積極的に選べるあなたは恐らくまだ心身ともに少し若いですから、退職金を懐に入ってきたお金だとは思わず、資産運用等に回すことも大事になってきます。また、大きな企業を離れるのであれば、健康診断や体力作りに手厚い補助が出るうちに色々やっておくのも一つの手かもしれません。

早期退職金は手堅く運用する

弊社のクライアントの中には、早期退職金を手にしたとたん大してリスクも確認せず気分が大きくなって銀行や証券会社の勧められるままにリスクの高い投資をし大きな損失を被った方がいらっしゃいます。リーマンショック前に退職された方(で退職金をリスクの高い運用に回した方)なんかは典型ではないしょうか。

しかし、その早期退職金はまさに虎の子の資金。楽しい老後を送るためにはリスクを取りすぎてはいけないものだったのかもしれません。早期退職金については米ドル建てであれば3%程度目線で手堅く運用するのが良いでしょう。

早期退職ですが違う仕事に就職するなど定期的な収入がある方は別として、年金以外に収入のアテがない方は要注意です。実際にその退職金に手を付けなければならないタイミングは当分先で、そういう意味では時間を味方につけられることができるかもしれませんが収入があるのとないのとでは心の余裕の持ちようが全然違います。そしてその心の持ちようが市場が悪いときに「(収入はあるわけだし)もうちょっと待つか」と「(収入はないから)今すぐ現金化するか」となり、運用成果を違えることとなるのです。

最後に

以上、積極的に早期退職を選ぶためにできる3つのことでした。制度は制度ですから、結局のところは自分の人生を自分で組み立てるということが何よりも大事なことのような気がします。お悩みのことがあれば、相談してみてくださいね。

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